アルコールが筋肉に及ぼす影響

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お酒は飲まないほうがいい?

結論から言うと『筋トレにお酒は必要ない』です。
飲酒が筋トレにもたらす良い影響はほとんどありません。
ただ、筋トレも好きでお酒も好きで、という方にとっては気になるところかと思いますので筋トレとお酒の関係について触れていきたいと思います。

タンパク合成の阻害

筋トレの後や筋肉回復時は筋肉合成を促すシグナル伝達回路の働きが活発になります。筋肉を増やそうとしているところでアルコールを摂取するとこの働きを阻害してしまうことが分かっています。
例えば夕方あたりに筋トレをし、夜にお酒を飲むという場合。
筋トレ直後で成長ホルモンが分泌され、筋肉を修復するために栄養が欲しいタイミングでアルコールを入れてしまうと、体はアルコールの代謝に追われ適切に栄養を吸収できず、睡眠中の体の回復も十分に行えないためせっかくトレーニングを頑張ったのに有意義な筋肥大は期待できません。
もし夜、飲酒をする場合は朝にトレーニングを持ってくると良いでしょう。
そうすれば最も筋肉合成が高まる筋トレ直後に栄養をしっかり補給し、回復する時間をつくることができます。
テストステロンの分泌量減少
筋肥大に関与するホルモンの一つに「テストステロン」という男性ホルモンがあります。

アルコールの摂取はこのテストステロンの分泌を減少させてしまいます。 またビールにはテストステロンの分泌を阻害する女性ホルモンに似たホルモンを分泌する成分が含まれています。 とはいえ、適度な飲酒量であればホルモン分泌にそこまでの影響はありません。慢性的な飲酒習慣、一度に飲む量が多い、と言う方は注意が必要です。

肥満によるテストステロンの減少

アルコールが直接的に及ぼす影響の他に飲酒習慣による肥満、睡眠質の阻害が間接的にテストステロンの分泌量に影響を及ぼすおそれがあります。 アルコールは食欲を増進させますし、お酒にあう食べ物は脂質や糖質の多いものが多いため、ついメタボ体型をつくりがちです。 45歳以上の男性1849人を対象としたある調査によると、肥満の人はテストステロン値が低く、BMI値の増加に伴ってテストステロンが低下する、という研究結果も出ています。 またテストステロン値が下がると筋肉も低下するためさらに痩せにくくなり太りやすくなるという結果にもなり得ます。

睡眠質の低下

睡眠が不足するとストレスホルモンであるコルチゾールなどの影響でテストステロン値に影響し減少します。
 
アルコールには覚醒作用もありますし、水分の大量摂取によって夜中起きる回数も多くなってしまうため、睡眠の質も低下してしまいます。
 
誘眠を狙った寝酒で、反対に睡眠の質を下げてしまうことでテストステロン値を減少させてしまってはもったいないですよね。

適度な飲酒はストレスを軽減させる

飲酒は適度であればストレスを軽減させます。
飲まないことが耐えられないストレスになるのであれば、そのストレスがテストステロンを減少させてしまう可能性もあります。
なので適度に楽しく飲む程度であればかえってテストステロンには良い影響を与えるということも考えられます。
 

 
以上の理由により、アルコールは筋トレには良い影響を及ぼさない、ということがわかります。
 
筋トレで大切なのは食事、睡眠、トレーニングです。意識の高いトレーニーならばこれらに悪影響を及ぼしてしまう飲酒はできれば避けたほうが良いでしょう。
 
どうしても飲みたい、という場合はトレーニングを朝に行い、飲む場合は適度に。
というように飲み方を工夫しましょう。
 
しかし、そんな飲み方は現実的ではありませんよね。
 
もし飲みたいとは思いつつも制限するのであれば1週間の中で飲む頻度は減らし、飲むときは飲む、飲まないときは飲まない、とメリハリをつけて制限するようなやり方のほうが精神衛生的にも良いと思います。
結局は各個人の好きなようにすればよいわけですので。 
自分と筋肉に合った飲酒習慣を考えてみましょう!

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