筋トレとビタミンの働き

ビタミンはタンパク質や炭水化物のようにエネルギー源や体をつくる成分ではありません。
しかし、ビタミンが不足していると、エネルギーの供給や、体をつくる機能が正常に働きません。
つまり、ビタミンは他の栄養素が適切に機能するための潤滑油のような役割を果たす、欠かせない栄養素なんです。

そしてビタミンのほとんどは体内で作ることができないため、食事から摂取する必要があります。

健康のためはもちろん、ダイエットやバルクアップなど、ボディメイクのためのビタミン摂取を考えると、筋たんぱく合成を促進したり、疲労回復に効果のあるビタミンを知っておきたいところです。

それでは今回は主要なビタミンのそれぞれの特徴を紹介していきます。

ビタミンの種類

ビタミンには脂溶性と水溶性の2種類のビタミンが存在します。

脂溶性ビタミン…脂に溶ける性質がある。体内に蓄積されて少しずつ使われる。
脂溶性ビタミンは4種類(ビタミンA、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンK)

水溶性ビタミン…水に溶けやすい。蓄積性がなく尿として排泄されるため、コンスタントな摂取が必要。
水溶性ビタミンは9種類(ビタミンB1、ビタミンB2、ナイアシン、パントテン酸、ビタミンB6、ビタミンB12、葉酸、ビオチン、ビタミンC)

水溶性ビタミンの主な特徴

水溶性のビタミンは、タンパク質、脂質、糖質の代謝に関係しています。
つまり、エネルギー源の供給、筋肉、血管、肌の生成を助けている重要な役割を持っているわけです。
どのビタミンも不足してはいけないのですが、その中でもトレーニングや美容健康と密接に関係しているビタミンの特徴を紹介します。

ビタミンB1

ビタミンB1はブドウ糖をエネルギーに変換する際に必要な栄養素で、不足すると疲れやすさが顕著に現れます。
糖をエネルギーに変換できないということは運動のためにエネルギーを供給できないので筋トレや運動のパフォーマンスに影響を与えてしまいます。

ビタミンB1を多く含む食品
大豆製品(豆腐、納豆)豚肉、たらこ

ビタミンB2,ビタミンC

肌荒れが気になる方は、ビタミンB2、Cが不足しているおそれがあります。
これらは皮膚や粘膜の機能を正常に保つ働きがあり、皮膚、髪、爪などの細胞の再生に関係しているので、これらを意識して摂取すると良いです。
また、ビタミンB2は脂質をエネルギーに変換する際に働くビタミンですので、体脂肪を燃焼させたい、という場合もトレーニングと合わせてビタミンB2の摂取を意識しましょう。

ビタミンB2を多く含む食品
乳製品(牛乳、チーズ)、うなぎ、さば、たまご、納豆

ビタミンB6

タンパク質を自分の体に作り替えるときに機能するのがビタミンB6になります。
筋肥大や筋力UPを目的にトレーニングしている人には重要なビタミンになります。

またビタミンB6は精神衛生にも関係していて、ビタミンB6の摂取量が多い人はうつ病の発症リスクが低かったという研究もあります。

ビタミンB6は主食であるお米にも含まれているため比較的摂取しやすいビタミンと言えます。
ビタミンB6を多く含む食品
鶏肉、まぐろ、ごはん、いわし、にんにく、バナナ

脂溶性ビタミンの特徴

筋トレや有酸素運動または肉体労働など体をよく使う人は、体を酸化から守るためにも、ビタミンAやビタミンEは重要な栄養素です。

ビタミンA…視覚機能の保持、のどや鼻などの粘膜に働くことで細菌から体を守る役割があります。

ビタミンE…抗酸化作用により、体内の脂質の酸化を防いで体を守る働きがあります。

ビタミンD…ビタミンDが筋肉の成長に貢献しているという研究があったことで注目を浴びているビタミンです。
カルシウムの吸収のサポート、筋肉の増強にも効果があるといわれています。

マルチビタミンがおすすめ

これらのようにビタミンは多くの種類があり、多くの人は無意識の食事の中からビタミンを摂れてはいるものの、つい不足がちな栄養素でもあります。

ビタミンを摂取するには、ビタミンを多く含む食事を心がけるのももちろんですが、マルチビタミンなどのビタミン剤を活用すると効率的です。

マルチビタミンには、ビタミンA~Dまでバランス良く含まれていますし、
ビタミンBのサプリメントならよりビタミンB濃度の高いサプリメントを摂取できるわけです。

以上それぞれのビタミンの主な役割を紹介しました。
タンパク質、糖質だけでなく、ビタミンを意識した食事でさらに一歩トレーニーとしてランクアップしましょう^^

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